ヨグ＝サロンの獄吏ロケン/Loken, Jailer of Yogg-Saron

ロケンはノルガノンによって造られたタイタン・ウォッチャーの一人。
ミミロンと共にネプチュロンを倒すなどタイタンと旧神の戦争に従軍した後、ヨグ＝サロンの牢獄の管理者となったが、兄弟ソーリムの妻シフと不倫関係にあり、ヨグ=サロンお得意のささやきによって精神を乱された結果、誤ってシフを殺してしまう。露見を恐れたロケンは霜の巨人の王アーングリム(Arngrim)に責任をなすり付けて戦争を始め、徐々に旧神の狂気に呑まれながら多数の被造物を作った。炎の巨人イグニスもその一人である。
チョ＝ガルら黄昏の鎚の構成員がウルドゥアーに潜入して牢獄の封印を緩めたことで精神への影響がますます強まり、いよいよ旧神の下僕へ堕ちたロケンは、その後も隠蔽のために悪事を重ね続けた。ミミロンを実験中の事故に見せかけ殺害し、フレイヤとホディルを旧神の力を借りて洗脳し、ヘルヤを唆してオーディンを幽閉させ、自ら第一任命者を称した。こうした行いに対し変心の疑いを持ったティールらに世界の全ての歴史を記録したノルガノンの円盤を盗み出されると、狼狽したロケンは怪物を差し向けて、ティールが殿となって怪物と相討ちしたことを知ると、監視者アルガロンへの情報の伝達を防ぐため偽情報の流布や交信手段の破壊で妨害した。
リッチキングという新たな脅威の誕生によってノースレンドの戦況が複雑化する中で遂に真相を知ったトーリムをも、嵐の神殿を出て自らに挑むことを読んで待ち伏せ、旧神の力を浴びせて洗脳することに成功する(この時、トーリムの伴竜ヴェラナスも捕らえられてウルドゥアーに運ばれ、レイザースケイルへと改造されてしまった)が、自身の神殿に乗り込んできた冒険者の前に撃破され、自らの死が"この世の終わりを告げる(heralds the end of this world)"という呪詛めいた預言を残して息絶えた。その意味するところとは…？
なお名前の由来は北欧神話の奸智の神・ロキ(Loki)だが、ベータ版ではギリシャ神話におけるゼウスの父神・クロノス(Kronus)にちなんだ名前(クロノス=Cronus)が付けられており、そちらもキャラクター造形のモデルであると推察されている。