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NSC一期生という「ファミリー」|NSC時代の「松本・浜田」

竹中功

著者:竹中 功

1959年大阪市生まれ 1981年吉本興業株式会社入社後、宣伝広報室を設立、『マンスリーよしもと』初代編集長、よしもとNSCの開校に携わる。よしもとクリエイティブ・エージェンシー専務取締役、よしもとアドミニストレーション代表取締役などを経て2015年7月退社。
現在は作家として謝罪関連から、広報、コミュニケーションの専門家としての出版多数。また講演会やセミナーを通してビジネス人材の育成や危機管理、広報、メディアリレーションなどに関するコンサルタント活動を行う。
https://www.mdnboys.com/profile

本サイトは竹中 功氏による著書「吉本興業史」の内容を、著者及び株式会社KADOKAWAより許諾を得て一部掲載しています。お買い求めは上記リンクが便利です。
※ 図版・テキストのレイアウト・表現など、本書と本サイトの内容は一部異なる場合があります。

NSC時代の「松本・浜田」

 NSCの授業は、ボウル吉本の一階にあったゲームセンターをつぶしてつくった稽古場(けいこば)で行った。

 殺陣(たて)やダンス、声楽などの授業をラインアップしていた。当然、漫才などもやらせていたので、私も一緒になってネタづくりなどをやっていた。

 コンビなどができはじめた頃からは「NSC寄席」を始めて、生徒の友だちにも声掛けして、一般のお客さんにも見てもらえるようにした。

 松本と浜田のコンビ名は、最初は「松本・浜田」だった。その後、「まさし・ひとし」、ライト兄弟など、いくつかコンビ名を変えてから、ダウンタウンに落ち着いた。

 まさし・ひとしというコンビ名をつけたのは、フジテレビ系列の『笑ってる場合ですよ!』のスタッフだった。なぜだか浜田は「まさとし」でなく「まさし」にされていた。生放送が始まる寸前まで、同席していた私は「松本・浜田」を推したのだが、受け入れられなかった。そのためでもあったのか、おそらく、自分たちでは「まさし・ひとしです」と名乗ったことはないはずだ。

 彼らは当初、コンビ名の不要を唱えていたのだ。だから、コンビ名をつくることをまったく急いでいなかった。

ずば抜けていた二人の素質

 二人の素質は、やはり高かった。明石家さんま、オール巨人、島田紳助の三人がNSC寄席を見に来てくれたとき、「一組だけすごいのがおるな」と意見が一致していた。

 ただし、NSCを卒業したあとは、ダウンタウンよりトミーズが評価され、賞レースでも結果を出していった。どうして逆転現象が起きたのかといえば、トミーズの漫才は万人受けするものだったのに、ダウンタウンの漫才は客を選ぶタイプのものだったからだ。それでも、二人は一般ウケを狙って迎合はしなかった。独自の路線を貫いていたことが、現在の地位につながっている。

NSC一期生という「ファミリー」

 大﨑現会長は、NSCの中でダウンタウンが頭角をあらわしだした頃、東京から大阪に戻りNSCを担当するようになり、二人の面倒をよく見ていた。ダウンタウンを生み出したのはNSCであっても〝カネになり才能溢あふれる商品〟にしていったのは大﨑だったといえる。

 吉本にとって、一期生の存在は大きかった。彼らもまた、あの時代を大切にしてくれているようだ。

 2008年(平成20年)9月、冨井が定年退職で吉本を離れることになったときには、一期生が自発的に集合をかけて「冨井さんを送る会」を開いてくれた。芸人にはならず、一般社会で働いていたNSC同期の人間も含めて30人くらいが集まった。

 伝説の一期生が集まるとなれば、それぞれのマネージャーをはじめ、吉本のスタッフは、誰もが参加したがったのだが、シャットアウトした。芸人ではない吉本の人間で参加したのは冨井と私だけだ。二期生からは小間使い的な意味で二人ほど参加して、あとは一期生ばかり。「仕事で行けない」と言っていた松本も、途中で顔を出していた。

 あのときのあの居酒屋には、ヘキサゴンファミリーにも似た純粋な意味での「ファミリー」があった気がする。

 なつかしく、幸せな時間があったのだ。

試し読みページ一覧

はじめに
日本中を騒がせた二つの記者会見
・宮迫博之と田村亮の闇営業謝罪会見
・吉本の内部事情をさらけだすよな2時間半
「ビッグボス」がいなくなった日
・「お家騒動」に巻き込まれた中田カウス
・林正之助会長の逝去
「創業家当主」が起こした、お家騒動
・林マサ氏によるお家騒動
・中田カウスとマサ氏の関係
・キナ臭かった当時の吉本
「血だらけ」になっていた中田カウス
・未だ犯人の判明しない中田カウス襲撃事件
・襲撃を受けた中田カウスのその後
TOBにより林家、暴力団関係者と決別
・吉本興業の改革/創業家の排除
島田紳助の後輩への想い
・一世を風靡した島田紳助/島田紳助の引退
大﨑洋の「紳ちゃん……、ごめんな」
・波紋を呼んだ大崎の発言/大﨑の心中
「吉本興業vs講談社」という図式
闇営業騒動の余波
・カラテカ入江の契約解除
・加藤浩次と田村淳の独立
デビュー前のダウンタウン物語
NSC一期生という「ファミリー」
和会系暴力団組長の誕生パーティ出席事件

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