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呼吸停止に気づかない睡眠時無呼吸症候群

西野精治

著者:西野精治
米国スタンフォード大学医学部精神科教授 スタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長 医学博士
https://profiles.stanford.edu/seiji-nishino

本サイトは西野精治氏による著書「睡眠障害 現代の国民病を科学の力で克服する」の内容を、著者及び株式会社KADOKAWAより許諾を得て一部掲載しています。お買い求めは上記リンクが便利です。
※ 図版・テキストのレイアウト・表現など、本書と本サイトの内容は一部異なる場合があります。
「日中眠くなる」という睡眠障害
睡眠時無呼吸症候群の症状睡眠時無呼吸症候群の治療法

 近年、睡眠障害の話で必ず取り上げられるのが睡眠時無呼吸症候群です。日本の睡眠専門のクリニックを訪れる患者さんの7~8割もが、睡眠時無呼吸症候群だとされます。医療機関にかかっていない潜在的な患者を含めると、300万人以上の人が治療を必要としているのではないかと推測されるほどです。

 睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに、ときどき呼吸が止まる病気で、呼吸が停止するたびに覚醒反応が起きています。睡眠時無呼吸症候群が問題なのは、本人に呼吸が止まっているという自覚がないのが多いことでしょう。もちろん、何度も覚醒していることにも気づいていません。

 夜間に何度も覚醒すれば深い睡眠を得ることができないので、慢性睡眠不足に陥り、日中に眠気が出現するようになります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

 睡眠時無呼吸症候群の症状を具体的に解説すると、まず無呼吸状態とは、10秒の呼吸停止のことを言います。これを1回とカウントし、呼吸が止まらない「低呼吸」も含めて、1時間に何回の停止があるかで診断します。

 1時間に5~15回くらいだと軽症。15回以上になると中等度の睡眠障害と診断され、治療の必要性が出てきます。

 1時間に15回ということは、単純計算すると4分に1回は呼吸が止まるということ。症状が悪化している場合は、1分に1回止まる人もいるほどです。そのたびに睡眠が中断されるわけですから、十分な睡眠が取れるはずもありません。

睡眠時無呼吸症候群の原因

 どうして呼吸が止まるのでしょうか? 睡眠時無呼吸症候群の呼吸停止の多くは、中枢性の問題からくるものではなく、閉塞(へいそく)性によるものと考えられています。

 わたしたちの体は、睡眠状態に入ると弛緩(しかん)、脱力します。気道や舌周辺の筋肉も脱力して緩みます。特にあお向けに寝た時には重力で舌が落ち込み、狭くなった気道を(ふさ)いでしまうのです。睡眠時無呼吸症候群に肥満の人が多いのは、首まわりに脂肪が沈着することで気道を狭くしてしまうからです。

 実際、欧米では患者に肥満気味の男性が多いという報告があります。 日本では肥満気味の人ばかりではなく、女性でも、子どもでも発症しています。これは、アジア系人種特有の骨格が原因ではないかとされています。下顎(かがく)が欧米人より小さく奥まっているため、骨格的にもともと気道が狭くなっているのです。

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