デッキ構築ガイド
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このページはデッキを構築する上での基本的な考え方をタイプ別にまとめたページです。
より初心者向けに、デッキタイプ別に掘り下げています。
デッキタイプは以下の3つです。
アグロ(速攻) †
概要 †
軽量のカードを利用して、早いターンで相手のライフを削り取ることを目的としたデッキタイプです。
スピードを少しでも速くするため、自身のライフやデッキを犠牲にする場合もあります。
7ターン目までに決着をつけることを目指し、1ターン目からミニオンを出していきます。
アグロデッキのミニオンはマナコストが軽いものばかりで、その構成は1マナミニオンが4~6枚、2マナミニオンが6~8枚と、小型ミニオンがデッキの大半を占めます。
特に、下の3つような能力を持つミニオンが好んで使われます。
- 突撃を持つミニオン
- 場に残りやすいミニオン
- 場にいるミニオンを強化するミニオン
アグロデッキは初心者プレイヤーに向いていると言われます。
その理由は、防御のことを考えなくていいこと、また、低予算でデッキが組めること、試合の回転が速いためゴールドを稼ぎやすいことの3点です。
アグロデッキは攻撃に特化しているので、自分の強いプレイを押し付けることが勝利条件となります。なので、防御のことを考えなくてもよく、ハースストーンを始めたばかりのプレイヤーでも時間が足りなくなる心配がありません。
また、アグロデッキはデッキ1つ組むのに1000魔素ほどで済むものが多いので、始めたばかりのプレイヤーでも2週間ほどで組めてしまいます。
フェイス型 †
極力敵ミニオンとの交戦を避け、とにかく相手のヒーローにダメージを集めて一気に決着をつける型です。
突撃、隠れ身、疾風、武器、攻撃力バフ、フェイスダメージ効果などのカードでデッキを埋め尽くします。
事故を起こした相手なら一方的に倒せる場合もありますが、高体力の挑発ミニオンや継続的な装甲・回復には非常に弱いです。
代表的なデッキ:フェイスハンター、奇数ローグ、海賊ウォリアー、バーンメイジ
展開型 †
低コストのカード(特にミニオン)を多数デッキに投入することで、序盤のボードを確実に確保し、その勢いのまま早めに押し切る型です。
ボード全体バフなどを活用するため、種族シナジー、トークンシナジーで固めます。
フェイス型よりも場に残りやすいミニオンが好まれ、キーミニオンを守るために体力寄りの挑発ミニオンを投入する場合もあります。
小型除去や強力なAoEには弱い欠点があります。
デッキを組む上でのポイント †
デッキの例でお話したように、勝利プランを考えてデッキを組みます。
例えばアグロシャーマンのように最終的に盤面を捨てるのであれば、出してすぐにダメージを与えられる突撃ミニオンを入れるのが合うでしょう。なぜなら、盤面を捨てた後はミニオンを出しても攻撃する前に倒されてしまうからです。盤面の主導権が相手にあるなら「次に引くカードが3点以上のダメージを与えられるカードだったら勝てる!」という状況で役に立つ《ウルフライダー/Wolfrider 》などの突撃ミニオンは重宝します。
例えばズーのように最後まで盤面の主導権を取り切るのであれば、倒されても場にミニオンを出すなどして場にミニオンを残せるミニオンや、場に残ったミニオンを強化するミニオンを入れるのが合います。前のターンに出した弱いミニオンを強化し、相手の出した強いミニオンにぶつけて倒すことで、アドバンテージを加速させる戦法が使えるからです。
手札がなくなってしまった後に大きなマナを使って強力なミニオンを出すと勝ち切ることができるので、大きなミニオンをフィニッシャーとして何枚か入れることもありますが、フィニッシャーをたくさん入れてしまうと、序盤に攻めきる力が弱くなってしまうので注意してください。
フィニッシャーに向くのは突撃を持っていて攻撃力の高い《リロイ・ジェンキンス/Leeroy Jenkins 》や、条件を満たせば4~5ターン目出せる《海の巨人/Sea Giant
》などです。
ただし短期決着狙いだけでは厳しい環境の場合、《死線の追跡者レクサー/Deathstalker Rexxar》や《大悪党ラファーム/Arch-Villain Rafaam》などデッキを途中から重くするカードをフィニッシャーとして採用し、物量で押し込む戦術がとられる場合もあります。
ミッドレンジ(標準) †
概要 †
4~6マナミニオンを主軸としたデッキタイプです。
事故率の低さと息の長さのバランスが最もよく、対戦相手や運に応じて勝利プランを切り替えて戦います。
主軸となるミニオンで盤面を大幅に改善してフィニッシャーに繋げます。また、主軸ミニオンが出るまでに盤面優位であれば、主軸ミニオンがフィニッシャーとなるケースも有ります。
構築は幅広いですが、序盤から盤面を優位にするように小型ミニオンを十分入れます。1マナミニオンは0~4枚、2マナミニオンは4~6枚になります。
テンポ型 †
ミッドレンジの中でも、マナコストの踏み倒しなど序盤のシナジーを重視してテンポ良く動く型です。
《魔法使いの弟子/Sorcerer's Apprentice》のようなキーカードを守るべき場面が多く、加えてシナジーを受けられる枚数を素早く稼ぐため、一般的なミッドレンジ型よりコストの低いカード(特に武器・挑発・秘策など)を増やして序盤の安定を図ります。
キーカードを除去されると、平均的なミッドレンジに比べて息切れが早い・個々のカードパワーに欠ける弱点が露呈します。
息切れの早さをカバーするため、フィニッシャーは攻撃手段となるカードを大量確保できるようなカードが採用される場合もあります。
コストが高いカードを完全に排し、短期決着を志向したカードが多い構築はアグロに分類されることがあります。
純正ミッドレンジ型 †
マナカーブを最重視し、マナや手札を無駄にしないようカードを切っていく型です。
テンポ型に比べると序盤のボード制圧には失敗することが多いため、ミニオン・武器・単体バフを中心に、単体でのボード制圧力に優れフェイスへの攻撃力も備えたカードを広いコスト帯からバランス良く厳選します。
AoEを採用する場合、味方を巻き込まないもの、相手のフェイスも巻き込むものが好まれます。
可能であれば発見や奇数偶数シナジー等、マナカーブの乱れをカバーできる手段を一部混ぜると役立ちます。
フィニッシャーはマナカーブの末を担当し、アグロには攻撃を受け切る防御手段となり、コントロールにはフェイスを削り切る手段となるものが理想的です。(古典的な構築では《ティリオン・フォードリング/Tirion Fordring》のような7~9マナ程度の優秀なミニオンが採用されていました。)
代表的なデッキ:獣ハンター、ドラゴンプリースト、エレメンタルシャーマン、奇数パラディン、偶数シャーマン、パクローグ、ケレセスローグ
アンチコントロール型 †
序盤は攻撃も防御も犠牲にして準備に徹するものの、中盤辺りから急加速し、肥大化するバリューや異様に速い展開スピードなどで強引に押し切る型です。
序盤はコントロール系列以上に無力なため、アグロ系列には非常に弱いのですが、
逆に(特に純正の)コントロール系列には序盤は暇をさせ、以降は先に仕掛け始める上除去を追いつかなくさせるため非常に有利です。
キーカードありきの型であるため、近年になって目立ち始めたデッキタイプで、勝敗がマッチング運・引き運に特に左右されやすい傾向があります。
代表的なデッキ:クエストローグ、翡翠ドルイド、ウサギローグ、沈黙プリースト、キングスベインローグ
デッキを組む上でのポイント †
ミッドレンジは主軸のカードまでどのような形でターンをリレーするかが重要なデッキです。なので、主軸カードまではテンポよく、盤面で大きなリードを付けられないようにして、主軸カードでしっかり盤面が優位になるように動きます。
そのため、《フレイムストライク/Flamestrike 》など不利な盤面を一発逆転カードするカードをたくさん入れるのではなく、状況を選ばずに仕事ができて、盤面の優位と組み合わさるとさらに大きな働きができるようなカードを主に入れます。
それは例えば《蝕まれしオオカミ/Infested Wolf》や《泡を吹く狂戦士/Frothing Berserker 》です。彼らは単体でも十分に強いですが、他のカードのサポートがあると盤面を大きくリードするような働きができます。
コントロール(防御) †
概要 †
除去カードで相手のミニオンに対応しながら長期戦に持ち込み、相手の攻め手が尽きた6ターン目あたりで大型ミニオンを出して逆転するデッキです。
盤面をクリアする全体除去カードや回復する手段が豊富に入っているため、かなりの長期戦になります。デッキのカード全てを引ききってしまうことも少なくありません。
そのため、デッキ全体での総力戦になり、自分の1枚で相手の2枚以上を使わせられる「バリューが高いカード」をたくさん入れてデッキクオリティを上げる必要があります。なので、デッキはレジェンドミニオンであふれることになり、合計使用魔素は10000を超えることがよくあります。
純正コントロール型 †
コントロールらしく、とにかく相手の勝ち筋を打ち砕くことに特化した型です。
低~中コスト帯は即効性のある防御手段(主に呪文)が好まれ、フィニッシャーは継続的にアドバンテージを稼げる永続効果(ヒーローパワーの強化など)が好まれます。
味方を巻き込むAoEや装甲/回復などを特に豊富・多彩に搭載できるため、アグロデッキ・テンポデッキには有利に戦えますが、
自身の勝ち筋も絶対的ではないため、他のコントロールやアンチコントロールにはバリューやコンボで押し切られやすい弱点があります。
メタを読んでコンボ型に刺さるハンデス/デッキデスを採用したり、相手の作戦を読んだ上で対応することが求められるため、難易度は高めです。
柔軟性や回復力が求められるため、特にワイルド環境ではハイランダー構築とも比較的相性の良い型となります。
代表的なデッキ:コントロールウォリアー、コントロールプリースト、コントロールウォーロック
コンボ型 †
序~中盤はコンボパーツを引きつつ粘り、パーツが揃ったら一撃必殺級のコンボで勝利を掴む型です。
勝ち筋は非常に強力であり、アンチコントロール型に勝てる場合もありますが、ハンデス・デッキデスでパーツを潰されると非常に不利となります。
代表的なデッキ:エクゾディアメイジ、アヴィクンドルイド、メックトゥーンプリースト
ビッグ型 †
序盤は守りに徹するものの、中盤以降に高コストカードを踏み倒したりコストシナジーを活用するなどして、圧倒的なバリューで蹂躙するパワフルな型です。
AoEやハンデス/デッキデスに耐性がありバリュー勝負にもめっぽう強いため、純正コントロールやミッドレンジのテンポ型に対し優位性があります。
また敵を致死圏内に持ち込める戦力を一気に踏み倒して展開することで、アンチコントロール型にも逆転勝ちを狙えます。
ただしシナジー前提の動きが多くマナカーブが偏るため事故率が高く、何もできずにフェイスを削り切られてしまう場合も多いです。
代表的なデッキ:ビッグプリースト、ビッグウォリアー、ビッグスペルメイジ、ビッグシャーマン
ミル型 †
《コールドライトの託宣師/Coldlight Oracle》などのカードを使い、とにかく相手の山札を消費させ、疲労/ファティーグによるダメージを一方的に与えることで勝利するデッキです。
ファティーグダメージを一方的に与えるためには、相手の山札だけを減らす手段か、自分の山札を増やす手段が必要になります。
このため、現環境では《集合の合図/Gang Up》を持つローグか、《自然への回帰/Naturalize》を持つドルイドで作ることが一般的です。
コントロール系には(手札を踏み倒す型を除き)攻められる前にキーカードを焼けるため極めて強く、
逆に手札が枯渇しがちなアグロにドローさせると利敵行為となってしまうため極めて弱いです。
《デスロード/Deathlord》や《ヤジロボ/Hecklebot》のようにアグロに強いデッキ削減手段もありますが、ビッグ型に対する優位性が失われるため注意が必要です。
ちなみに、「相手の山札だけを減らす手段」を使わないで守り続け、ファティーグダメージで勝つ「ファティーグ型」も存在します。
こちらは30ターン近く粘る必要があるため、多くの場合回復手段の豊富なプリーストかウォリアーで組むことになります。
代表的なデッキ:ミルローグ
デッキを組む上でのポイント †
コントロールデッキを組むためには3つの要素が必要です。それは、全体除去と回復カード、そして逆転カードです。
全体除去とは、《フレイムストライク/Flamestrike 》や《平等/Equality
》&《聖別/Consecration
》の事を言います。
全体除去は、相手が総力戦を仕掛けてきたときに使用します。手札を惜しまず盤面にミニオンを並べられた時、こちらもミニオンを並べて1:1トレードをするのではなく、一度にたくさんのミニオンを倒してアドバンテージ差を得ることができます。
回復カードとは、《レノ・ジャクソン/Reno Jackson 》や《禁じられし癒し/Forbidden Healing》、《ジャスティサー・トゥルーハート/Justicar Trueheart
》の事を言います。
回復カードは、盤面を捨ててヒーローに攻撃された際に致死圏外へ逃れるために使います。《荒野の呼び声/Call of the Wild 》で全てヒーローに攻撃するなど、捨て身でトドメを刺しに来た相手の狙いを外し、無防備になった盤面を攻めることで逆転できます。
逆転カードとは、《エリーズ・スターシーカー/Elise Starseeker 》や《頽廃させしものン=ゾス/N'Zoth, the Corruptor
》、《ロード・ジャラクサス/Lord Jaraxxus
》の事を言います。
逆転カードは、その1枚だけで勝利条件になるほど局面を大きく変えてしまうカードです。具体的には、相手の猛攻をしのぎ切った後に出せばそれだけで勝利できる、などの特徴を持っています。
強いデッキを作るコツ †
これはどのようなデッキについても言えることですが、全てのデッキタイプと対等以上に戦うことを意識すると器用貧乏になりやすいです。
想定している敵はアグロなのかコントロールなのかを常に念頭に置いて、その敵を倒すための方法を考えながら組むことが重要です。
例えばアグロ対策であればある程度防御手段を多めに入れる必要が有るのに対し、コントロール対策を考えた場合は、軽量でありながら除去せざるを得ないカード(相手の対応手段を削る)カードを多めに投入する必要があるでしょう。
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