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汎用人工知能

概要

 2018年8月現在に存在する人工知能は、画像認識、自動翻訳、リコメンドシステムなど、いずれも特定の問題に対して作られた特化型人工知能であり、その問題の中でしか活躍することができない。それに対して、用途を限定しない汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)は、いまだどの企業・研究機関も開発に成功していない。

開発への課題

 特化型人工知能は、たとえば「囲碁で対戦をする」、「料理レシピを検索して料理を作る」など、あらかじめ人間が設定した限られた枠内での課題を解決することに特化しているため、その分野でいくら優秀であっても設定された課題以外は何もできない。

 たとえば料理をする人工知能搭載のロボットがキッチンで揚げものを作っているとき、何かの拍子に油に引火したとしても「油が引火した場合は消火活動を行う」とプログラムされていないかぎり、火事に対処することはなく料理を続けるだろう。

 人工知能が与えられた課題というフレームの外に出ることができず、現実世界の課題に臨機応変に対処できないことを、フレーム問題と呼ぶ。人間と同等、もしくはその知能を超える人工知能を作り出すためには、このフレーム問題を解決した汎用人工知能の開発に成功することが前提となる。

 汎用人工知能の開発を実現するために解決すべきもうひとつの課題に、記号接地問題がある。人工知能が、言語をはじめとする現実世界の事象の意味を本当に理解するためには、人工知能のシステム内で使用されている「記号」と「それが意味する現実世界の事象」を一致させる必要がある。しかし、現在の人工知能においては、この問題はまだ解決されていない。

実現の可能性

 汎用人工知能の開発が遠からず実現するかについては、人工知能の専門家のあいだでも懐疑的な意見が多い。マイクロソフト社の共同創業者であるポール・アレンは、MITテクノロジーレビューでつぎのように述べている。「汎用人工知能を現実のものとするためには、よりスマートで機能の高いソフトウェアプログラムを構築する必要があります。この種の高度なソフトウェアを作成するには、人間の認知の基礎を科学的に理解しておく必要がありますが、それは21世紀中には実現できないでしょう」。

 ロボット工学の研究者アラン・ウィンフィールドは、イギリスのニュースサイトであるガーディアンへの寄稿記事の中で、「特化型人工知能がいくら優れているからと言って、それが汎用人工知能の実現の近さを示していることにはならない」と指摘している。

近年の汎用人工知能の研究開発状況

 汎用人工知能の研究は、欧米においては主流とは言えないが、レイ・カーツワイルが提唱するシンギュラリティ(技術特異点)を自分たちの手で実現させようと考えている一部の研究者のあいだで研究が進められている。汎用人工知能の研究が盛んな組織は、Machine Intelligence Research Institute OpenCog Dalle Molle Institute for Artificial Intelligence Research Numenta などである。
 日本国内の動きとしては、特定非営利活動法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブ(WBAI)が、人間のような汎用人工知能の研究開発を目的に、2015年8月21日に設立されている。

ゲームとの関わり

 デジタルゲームの人工知能もまた、見かたによっては問題特化型人工知能の集合ではあるが、仮想的な三次元空間の中での汎用人工知能を目指している。

関連項目

特化型人工知能

参考文献

AI wiki 記事一覧

はじめに

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