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ゲームAIの歴史

概要

 ゲームAIの歴史は、分化の歴史でもある。1980年代はパターン、スクリプト、評価値の組み合わせによる人工知能システムであり、1990年代から2000年ごろにかけ、レベルデザインからAIが分離され、その後2000年代にナビゲーションAIキャラクターAIメタAIへと分化していった。

定義

 ゲームAIには、狭義のゲームAIと広義のゲームAIがある。
 たとえば『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂/1985年)のクリボーは、広義にはAIで動いていると言えるが、狭義にはマップ上のギミックだと解釈される。1990年代初頭までのアクションゲームの敵キャラクターは、レベルデザインとAIが未分化であり、マップの一部が動いているとみなせるものであった。『スペースインベーダー』(タイトー/1978年)は、その典型である。

 レベルデザインとキャラクターが切り離された時期については諸説あるが、『パックマン』(ナムコ/1980年)は世界で初めて「各キャラクターの独立した思考を持つキャラクターAI」を実装した大きな転換点だったと言える。プレイヤーを追い詰める4体のモンスター(アカベイ・ピンキー・アオスケ・グズタ)は、それぞれの行動パターンに個性を持ち、完全にはプレイヤーを追い詰めないことでスリルを演出していた。

 とはいえ、1980年代当時のレベルデザインの多くはAIと未分化なままであった。キャラクターはゲームデザイナーが書いたスクリプトに沿って動くに留まり、自身でゲーム世界を認識して主体的に動くことは少なかったが、1990年代半ばまではゲームデザイン、レベルデザインや演出の工夫によって、ある程度はキャラクターが意志を持っているかのように見せることが可能であった。

 しかし、2000年代に入り現実空間に似せた3Dゲームが本格的に普及したことで、それが通用しなくなる。さらに、北米の技術者たちが開発したパス検索が『カウンターストライク』(Valve Software/2000年)などのタイトルに実装されたことで、レベルデザインとAIが完全に分化することとなった。現在に至るキャラクターAIが登場したのはこの時代だ。パス検索が登場したことで、キャラクターAIはみずから環境を認識できるようになり、『Halo』(Bungie/2001年)のような「エージェント・アーキテクチャー」に基づくAIがゲームに導入されるようになった。

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※「The Illusion of Intelligence 」より抜粋

 エージェント・アーキテクチャーを基礎として、キャラクターの意思決定技術は進化した。反射的な意思決定から、より長時間の計画(プラン)を作る意思決定へと2005年以降に遷移したのだ。
 たとえば、2005年にリリースされた『F.E.A.R.』(Monolith Productions)では、Aに対してBと反応するだけでなく、選択した目的(ゴール)に向けて、Bの次はC、さらにDと連鎖的に計画を立てられるゴール指向アクションプランニング(GOAP)が初めて実装された。さらに『KILLZONE 2』(Guerrilla Games/2009年)では、タスクネットワーク自体を自動生成してしまう階層型タスクネットワーク(HTN)という技術が実装される。各兵士のキャラクターAIとスカットリーダーのチームAIがこの技術によって構成された。

 また、メタAIには古典的メタAI 現代的メタAI の時代がある。古典的メタAIは80年代に、ユーザーのスキルに合わせてゲームの難度を調整する技術として導入された。現代的メタAIは、2009年の『Left 4 dead』における、ユーザーの緊張度推定による敵キャラクターの出現場所とタイミングの調整に用いられたのを端緒とし、その後さまざまなタイトルに応用されている。

参考文献

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はじめに

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